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工房からの風、終えて

執筆者の写真: 川端 マリコ川端 マリコ

関東初の出展となりました、工房からの風。無事終えることができました。春に出展が決まり、充実した作品点数で臨んだつもりではありましたが初日に完売カテゴリがあったりと、反省も多々。そして使い手のみなさまに身近な間伐樹の美しさをお伝えしたかったのだけれど、特に初日はバタバタでしっかりとお話の時間が取れなかったことも悔やまれます。

お庭の奥、鎮守の杜の深いところにあるテントへわざわざお運びいただきありがとうございました。作品は一点ものゆえ、今回残念ながらご縁のなかったみなさま。またいつかお手に取っていただける場所に立てるよう、精進いたします。



今回は風人テントの展示にも参加させていただきました。1000文字ほどの文章と、作品の写真をそれはもう素敵に装丁していただき… 思い出すだけで感動してしまうくらいなのです。文章のほうは稲垣さんに整えていただき、私の頭の中のぐちゃぐちゃがなんとか1000文字に纏まったかたちです。工房からの風HPに掲載されていますので、お時間がありましたらご覧ください。

材料に対して思うことと、制作の過程の苦労と、作品を長く使っていただきたい想いと、1000文字には収まりきらないことが1本のスプーンに詰まっているなぁと改めて実感しました。



とても精巧とはいえない、一見いびつな手彫りの、しかも市中よりも価格高めのスプーンしか作っていない私が、なぜ選考に通ったのか?封筒が届いたときは何かの間違いでは?とすら思いました。工房の風ディレクターの稲垣さんの著書、ミーティングの参加やお話をさせていただくなかで沢山応援していただいた気持ちです。技術だけではなく、その奥にある手を動かすことの喜びや創造するための心のありかたを見ていただいていていたと感じています。便利なものに頼らず、身近な材料から僅かな感性だけを頼りにつくりだすこと、樹を想いながら長く使うことの愉しさを伝えてゆくこと、できる限り続けてゆきたいと改めて思った次第です。制作や作品を通して、未来の深化したすがたを楽しみに励みたいと思います。



最後になりましたが、

会期中あたたかくお気遣いいただきました風人のみなさま

夢のような空間を整えてくださった庭人のみなさま

運営スタッフのみなさま

力強く背中を押していただいた稲垣さん

大変お世話になり、ありがとうございました。


素敵なお庭で出た芽はこれから大切にしてゆきます!





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